私が常に思う額縁とは「絵の着物」だということです。
 人がまとうものと同様に、作者が絵を描くことで表現したい想いや世界観を「個」とするならば、額縁とはその個性や魅力を引き立たせる「着物」だと思うからです。
 「されど額縁。」　これは我々が先代より引き継いでいる言葉です。額縁なんて所詮絵の付属品だろう、そう思われる方もいらっしゃると思います。しかし、主役たる中に入る絵画をより引き立たせる役割が額縁にある以上、「されど額縁」と考えます。弊社はこの考えを常に根底に持ち、決して作品鑑賞の邪魔にならず、作品価値を高めるための額縁を作り続けています。
 
弊社では自主工場にて熟練の職人達による一貫生産を行っております。自分たちで作るからこそできること。既存の形にとらわれない自由な発想をぜひ投げかけてください。必ずご期待に沿う額縁をご提案いたします。井上製額株式会社は昭和４５年に創業し、私で三代目です。先々代、先代より引き継いできた伝統的な形式と、現代（いま）の感性を融合させ、お客様お一人お一人とのご縁を大切にすべく日々精進してまいります。